重松 清 その2:ビタミンF2006年09月04日 22:36

 最近、宮部さんに加え、重松清さんの作品を読むことが多くなった。理由?そう、宮部さんの小説が、自分と違う世界を描いているのに対して、重松さんの作品が、自分と重なることが多いからかな。
 ビタミンFでもきっかけはそうだった。最初の作品のカラオケのシーンなんて、思わず自分に重ねてしまう。仮面ライダー、宇宙戦艦ヤマト、あしたのジョー・・。アニメオタクのオヤジが歌う歌だ。それに続く物語。「その日のために」でもそうだったが、中年のオヤジの思いが不思議と共感を持って書かれている。それが重松さんの作品に対する私の思いだ。
 私は、読書でも音楽でも映画でもそうだが、感動して涙が出たとか、これにより人生観が変わったというような、強い印象をあまりもたない。でも、いい作品を読んだ後は、それがじっくりと体の中に吸収されて、すこしだけ元気の元に変わってわっているのかなという気がする。そういう意味で、すごい感動的な物語よりも、共感できる物語、自分と同調できる物語というのが好きです。

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